~アジアカップでの日本代表の良い点と心配な点~
オーストラリアで開催されているアジアカップ。
毎回ワールドカップ後の新体制で向かえるこの大会は、今後の日本代表の成長において大きな意味を持つ重要な大会です。優勝すれば、ロシアワールドカップの前年に行われるコンフェデレーションズカップの出場権を得ることが出来ます。コンフェデに出ることは、ワールドカップ開催地の状態を知れることや、強豪国と本気で戦うことができることなど、多くのメリットがあります。
そして、日本代表がそのアジアカップで、見事グループリーグ3連勝、1位通過で決勝トーナメント進出を決めました。
以下グループリーグの試合結果です。↓
1戦目日本4-0パレスチナ 2戦目日本1-0イラク 3戦目日本2-0ヨルダン
順位 |
チーム |
勝点 |
試 |
勝 |
分 |
負 |
得 |
失 |
差 |
1 |
日本 |
9 |
3 |
3 |
0 |
0 |
7 |
0 |
7 |
2 |
6 |
3 |
2 |
0 |
1 |
3 |
1 |
2 |
|
3 |
ヨルダン |
3 |
3 |
1 |
0 |
2 |
5 |
4 |
1 |
4 |
0 |
3 |
0 |
0 |
3 |
1 |
11 |
-10 |
と結果だけを見ると余裕に見えますが、それでも不安な点も少なからず存在します。ということで、これまでの試合の中で見えた、アギーレジャパン全体としての良い点と少し心配な点を考えてみたいと思います。
良い点
①効果的なロングボールの使用
②セカンドボール奪取に対する積極性
③ベテラン勢の活躍
悪い点
①決定力不足
②メンバーの固定 ベテラン勢の多用
まず1つ目。良い点として、ザックジャパンの時と比べて圧倒的に効果的なロングパスが多いです。これにより速攻、ショートカウンターが可能となっています。相手側の守備陣が整う前に攻撃を仕掛けられています。
2つ目に、セカンドボールへの意識です。日本人のように体格差で劣ることが多い場合、こぼれ球、50:50のボールに対しては、相手よりも早く反応することが求められます。それが今大会では、非常に良く、ほとんどセカンドボールをマイボールにしています。
そして、3つ目に、ベテラン勢の活躍です。大会前の親善試合では、若手を多く使い、テストを行っていたアギーレ監督ですが、アジアカップ前になると、遠藤などのベテラン勢を起用し始め、そしてメンバーを固定化しました。それにより、ザックジャパンの時からやっていたメンバーが増え、チームが安定しました。
では、逆に不安材料としましては、やはり永遠の課題である決定力不足です。2戦目での本田のポストに嫌われた3本のシュートなど、本来ならもっと楽な試合運びが2戦目3戦目では出来た思います。先制点を取った後、ボールをこねすぎる節がありました。もっとシンプルにシュートまで持っていくべき場面が多かったです。
そして、良い点にあげたベテラン勢の起用が、今後の日本代表を考えると、どうしても不安材料となってしまいます。また、今回グループリーグの3戦のスタメンは完全に固定でした。試合内容も悪くなかったので、問題ないかとは思いますが、試合でのメンバーチェンジのパターンもほぼ変わらなかったのが少し気になりました。もう少し様々なバリエーションで、試合を展開していくことも、今後の長いワールドカップまでの道のりを考えると、必要になってくるかと思います。
選手個人としては、乾の起用により、攻撃のバリエーションが増え、効果的な左サイドでの崩しが見られることや、遠藤の安定感をもたらす落ち着いたプレーや緩急の付け方、森重の安定した守備と攻撃のスイッチをいれる長い縦パス、酒井高徳の高い危機管理能力など、様々ありますが、私が言いたいのは、香川の好調時のプレーはあんなもんじゃないってことです!まだまだトラップミスや、消極的なプレー、ボールを失う場面が多いです。ヨルダン戦での得点を機に、本来の香川真司のプレーを見たいです。
以上、アジアカップでの日本代表の良い点と心配な点でした。
アジアカップ制覇を目指して、がんばれニッポン!!